COYOTE No.51 (旅人のおかえりごはん)

日本各地の食を伝える一冊
 旅のこしらえとして人は愛しい者と食事をする。
 旅に出る前、植村直己のごはんは、とろろにたまごを入れたぶっかけごはんと冷やっこだった。星野道夫はアラスカから日本に戻ったとき、きまって母親にトンカツをねだった。山野井泰史はパキスタンのフンザ地方のレディース・フィンガーの南壁のキャンプで、カレーのことが脳裏に浮かんでいた。
 旅の途上にて、人を勇気づけるのは食の記憶なのかもしれない。何を見てきたか、何を食べてきたのかが、旅人の顔を作る、とジャック・ロンドンが言う。ジャック・ロンドンは放浪時代、食料がなくなると、きまって貧しい家に行って物乞いをした。貧しい家こそ腹を空かせた旅人が最後の頼りにするところだ。本当に人の恵みを与えることができるのは労働で疲れきった顔の母親だった。金持ちのお慈悲はあてにできない。余分なものなどない貧しい家。彼女は自分たち自身が必要としているものの中から旅人に分け与えてくれたのだ。
 おかえりという言葉は何も旅のおわりを意味する言葉ではない。

2014年3月15日発行

COYOTE No.51 (旅人のおかえりごはん)

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