何百万エーカーもの手付かずの自然が広がる
南米パタゴニア国立公園へ、旅に出る。
旅の目的は、クリスティン・マクディビット・トンプキンスに会うことだ。
パタゴニア社の初代CEOだった彼女がビジネスの世界を去り、
環境保全活動に尽力する軌跡を、エッセイやインタビューで辿る。
美しく雄大な景色や生き物の写真とともに、悠久の自然を思う一冊。
2025年3月15日刊行
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【CONTENTS】

未来に向けて、旅をする
南米パタゴニアの原生の森を歩く。早朝、水の冷たさを指先で感じる。季節の移ろいを、頬を伝う風を通じて読む。かすかに湿気を発見し、静謐な森で感じる野生動物の気配に畏れを抱く。地球のどまんなかをこの場所で意識する。

野生とは。
クリスティン・マクディビット・トンプキンスに学ぶ
文=新井菜津 写真= James Q Martin & Linde Waidhofer
ダグとクリスの南米パタゴニアにおける自然保護活動によって、チリとアルゼンチンで合計13の新しい国立公園が設立され、その面積は1400 万エーカー以上に及んでいる。1990 年にこの地を訪れたことからはじまるこの活動についてあらためてクリスに訊いた。

『WILD LIFE 大自然への讃歌』
クリス・トンプキンスが、夫ダグ・トンプキンスを不慮の事故で失った悲しみに決別した旅を追う、ドキュメンタリー映画『WILD LIFE 大自然への讃歌』について。

色褪せない日々
ゲイリー・レジェスター
文=奥田祐也 写真=朝岡英輔
伝わる写真とはどのようなものだろうか。 1970 年代初頭、ブランド黎明期のパタゴニアを写真に収め、 現在のパタゴニアのイメージ写真の礎を築いた写真家が、当時を振り返る。

釣りと自然にまつわるイヴォン・シュイナードの教え
構成= Coyote 編集部 写真=阿部稔哉
自然でより遊べ、イヴォンの大切なフィールドの心得だった。釣りはもっとも自然を理解するアクティビティだと彼は言う。悠久の大地で、原生林の広がる森を流れる川に生きる魚を釣る。

地球を救うための新たなる到達点
最高のフィッシング・ウェーダーとともに
文=若林輝 写真=ただ
2025 年春、パタゴニアは長年の目標としてきたプロダクトからの PFAS(有機フッ素化合物)完全撤廃を実現する。 最高のフィッシング・ウェーダーとともにたどり着いたのは、 地球を救うための新たなる到達点だった。

つながり、そこに在るもの
文=若林輝 写真=奥田祐也
北海道南西部にある黒松内町は、面積の 8 割が森に覆われている。町を貫流する 43.5km の朱太川の本流には、ダムや堰堤がないため サクラマスが森と海を行き来し、自然に近い川の状態が保たれている。 人は自然とどう関わっていけばいいのだろう、その最適解を求めて“森のダム”ブナ林に抱かれた冬の黒松内町を旅する。