駒沢敏器『山本彩香 とー、あんしやさ 琉球料理の記憶と味の物語』

“ほんとうの琉球料理”をひとりで守り抜いてきた女性がいる。今では伝説となった沖縄の名店「琉球料理乃山本彩香」の料理人、山本彩香さんだ。作家・駒沢敏器は取材を申し込んだ。それは単に琉球料理を取材するものではなかった。

「彼女の生きた軌跡を残すのでなければ、料理を伝えることにはならない」

駒沢敏器の使命感にも似た熱意によって動き出した琉球料理の記憶と味の物語は、「とー、あんしやさ」というタイトルで2007年9月から2008年7月まで全10回にわたって雑誌『Coyote』に連載された。「琉球料理乃山本彩香」がその歴史に幕を降ろし、現役を引退してから13年、駒沢敏器の逝去から11年の歳月が経った。連載から15年の月日を経て、『とー、あんしやさ』が単行本になる。発売日は4月1日。山本彩香88歳の誕生日に決まった。


【著者プロフィール】
山本彩香(やまもとあやか)
1935年生まれ。沖縄出身の母と東京出身の父を持つ。2歳のとき那覇の高級花街「辻」の尾類(じゅり)だった伯母「崎間カマト」の養女として預けられ、料理名人の伯母の王朝系料理の味を幼い頃から覚える。17歳で琉球舞踊の島袋光裕に師事。舞踊の世界で頭角を現し、82年に沖縄タイムス芸術選賞大賞受賞。85年に伯母と琉球料理の店「穂ばな」、99年に「琉球料理乃山本彩香」を開く。2009年に店を閉めて以降は琉球伝統料理の普及に努め、『てぃーあんだ』『にちにいまし』を上梓。2022年沖縄県功労者として表彰された。

駒沢敏器(こまざわとしき)
1961年東京生まれ。雑誌『SWITCH』の編集者を経て、作家・翻訳家に。主な著書は、小説に『人生は彼女の腹筋』、『夜はもう明けている』、『ボイジャーに伝えて』、ノンフィクションに『語るに足る、ささやかな人生』、『地球を抱いて眠る』、『アメリカのパイを買って帰ろう』、翻訳に『空から光が降りてくる』(著:ジェイ・マキナニー)など多数。2012年逝去。



四六変型 224ページ
2023年4月1日発行


駒沢敏器『山本彩香 とー、あんしやさ 琉球料理の記憶と味の物語』

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2,640円 (うち税 240円)

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