COYOTE No.47 (今、野坂昭如)

野坂昭如こそ百の姓の持つ男だ。多岐に渡る活動は枚挙にいとまがない。
映画化された『火垂るの墓』、『骨餓身峠死人葛』は戦争で失った人間の尊厳を教えてくれる。歌手としては「黒の舟唄」、「マリリン・モンロー・ノー・リターン」。作詞家としては「おもちゃのチャチャチャ」をヒットさせた。新しくは『戦争童話集』のシリーズ刊行。他には落語家、政治家、百姓。その全部が広く、深く、軽く。まさに今をもっとも映し出す世界観だった。
作品群はいずれも地の果ての風俗だ。愛おしく人はそれを無頼とも反抗とも自由とも呼ぶ。神様の作った最高傑作のひとつがまぎれもなく野坂昭如なのだ。人はどのように生きて、どのように死んでいくのか。
Coyote再刊第一号は野坂昭如の軌跡を追う。
未来へ贈る物語としていわば「野坂昭如の遺言」なのだ。
立会人は黒田征太郎しかいない。


2012年9月15日発行

COYOTE No.47 (今、野坂昭如)

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1,760円 (うち税 160円)

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● 野坂昭如 忘れてはイケナイ物語り 福島篇
 絵=黒田征太郎
● ある晴れた日、野坂昭如に会いに行く
 写真=荒木経惟
● 願い事ひとつ
 写真=野村佐紀子 文=新井敏記
● 99 Selected Postcards
 野坂昭如に絵はがきを送るわけ。
 語り・絵=黒田征太郎
● 野坂昭如からの手紙
● ZASSHI
 編集者・野坂昭如 語り=長友啓典

● 谷岡ヤスジ 単行本未収録作品
● 特別付録「米画」谷岡ヤスジ×黒田征太郎
● 山崎努 この本のすすめ
● 操上和美 NORTHERN 2012
● ポール・オースター
 「君の誕生日は来て、過ぎた」訳=柴田元幸
● ギターとともに旅に出る
● 海を見る
 八重山紀行、憧れのガーラを釣る 写真=佐藤秀明
● 最初の一歩 第47回
 原田マハ ツルのひと声 イラストレーション=川口育

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